#306 社会科奮戦記(その5)

ある日の教務

こんにちは。藤井です。

5回目となりましたが、これで終わるのかどうか…。
あまり気にしないで、お読み下さい。

【岡山での教員時代】
赴任した学校は、当時は有数の進学校として岡山県内だけでなく、広島県・兵庫県・香川県などからの通学生も多い学校でした。
男子寮もありますが、新幹線通学をする生徒も多くいました。

最初に担任をしたのは中学1年生。
もちろん、担当は社会科でした。といっても地理と歴史が週に2時間ずつありましたので、それぞれの科目で定期テストを受けることになっていました。
4クラスあったんですが、どのクラスでも1回目の授業で話をしたことは、

・中学受験の気分から早く脱却すること。
・丸暗記の勉強から早く脱却すること。
・人に説明できるまで復習をすること。
・大学受験にまで通用するレベルも授業では取り入れる。
・無駄な宿題はいっさい出さない。

というものでした。

何としても学年の上位に入りたいという意識が非常に高い学年でした。
そうなると、こちらも気合いが入ります。
その代わり、どんな業務よりも授業の準備に時間を割きました。

必要な業務の遅れで学年団の先生に迷惑をかけてしまったこともありましたが、教員が授業が一番大事だということを副校長も言っていたわけですから、これだけは譲れませんでした。

持ち上がりでしたので、6年間、本当に家族のように指導することができ、保護者の方との茶話会では普段聞けない生徒の家庭での様子も聞けたりして、忘れられない学年となりました。
もちろん、他の学年へも授業に行っていましたが、高校3年生の子と「日本史早朝特訓」をやったのもよく覚えています。
職員室は朝7時くらいに教務主任が開けていたのですが、僕もほぼ毎日その時間に出勤し、空き教室で1時間ほど特訓しましたね。


【大阪へ】
2回目の学年が中3になる頃、僕はふっと思いました。

「自分の社会科の指導力がどこまで通用するか、もっと大きなところで試したい」

親からは「何考えてるんだ。思い上がりも甚だしい」と言われたんですが、
「お金の面で困ったとしても、もう助けることはしない。それでもいいのであれば行きなさい」
と言われたので、僕は覚悟を決めました。

管理職からは「先生の思いはよくわかった。けど、何かあてはあるのか?」と言われたので、
「これから探します」とだけ答えました。

公立の教員は難しいので、私学の教員募集をかけていた学校には、常勤・非常勤を問わず、すべて履歴書を送りました。
その数は相当なものです。
で、書類選考をパスしたら筆記試験、模擬授業や面接などを受けることになります。

不採用通知が届いたら試験に行き、試験に行ったら通知を待つという日々が10月以降続きましたが、見事に全敗。学校の授業の合間をぬって大阪と岡山を往復し、新幹線の中でも勉強をしていました。
もうダメかと思ってたんですが、2月募集の学校があったので、これを最後にするつもりで受けに行きました。

試験は面接だけ。模擬授業も筆記試験もありませんでした。
教頭と事務長との面接はわずか10分。
帰りの学研都市線の電車の中で「もうダメだな」と思っていました。

岡山へ帰る新幹線の中で電話が鳴りました。
デッキへ出て画面を見ると、さっき面接をした学校から。
「あ、先生。4月から常勤講師でお願いしたいということで」
びっくりしましたね。まさかとは思いました。

その学校が大阪桐蔭。

大阪でも有数の進学校で、新たなスタートを切ることになりました。
3000人からいるマンモス校ですから、授業準備もなかなか大変でした。テスト作成も一日仕事です。
でも、岡山にいた時と変わらないぐらい、教材研究には時間を割きました。
入試問題の作成にも関わることができ、勉強になることばかりでしたね。



【結び】
教材編集アルバイトから数えて27年。
本当にいろいろな経験をさせてもらった中で、最初の生徒の質問に戻ります。

「先生は最初から社会科ができたのか?」

どんな状況に置かれても、自分のスキルを磨くためには勉強しかないんですね。
しかもそれを続けることなんです。
どんな仕事があっても、最優先でやらないといけないのが勉強なんです。

受験学年であれば入試問題を解きまくって、何が必要な知識なのかを僕自身が説明できるようにする。
受験学年でなければ社会科は丸暗記の教科ではない、地理・歴史・公民は切り離して勉強するものではないことを徹底的に伝える。

それを欠かさずやってきた結果として、今の自分があるんだというのが答えです。


つたないものではありましたが、ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

(完)

創心館住之江校
この記事を書いた人
藤井宏昌

宣言します。塾・予備校講師・私学教員の経験で蓄積してきたノウハウを、思う存分子供たちに伝えます。子供たちが「これが分かった」「点数が伸びた」という喜びを一緒に味わえるよう、全力で指導します。どこにも負けないプライドをもって、私も日々勉強します。
一緒に力をつけていきましょう。

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